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これはどちらが勝者なのかは見定めて欲しい「デスノート Light up the NEW World」を観てきました【感想・レビュー】

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カミキユキ(@KamikiYuki)です。
少し更新が遅くなってしまいました。
10月邦画5本目です。

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デスノートの力で多数の凶悪犯を破滅させた夜神月と、彼を追い詰めた天才Lの伝説のバトルから10年の歳月が経過。またしても死神がデスノートを下界にまき散らしたため、世界中が混乱していた。夜神総一郎が設立したデスノート対策本部は健在で、キラ事件を熟知する三島(東出昌大)をはじめとする特別チームが事態を注視しており……。

- シネマトゥデイ -

10年の年月を経て続編です。
当時これは絶対売れるぞ、とばかり単行本を買い集めた覚えがあります。
家族の中で漫画のトレンドは俺が作ってるぐらいと思っていたもので。

週刊少年ジャンプで連載された名前を書くことで殺せるノートを巡る天才同士の頭脳バトル。
犯罪者を殺すことでよりよい世界を目指すキラこと夜神月
ICPOも頼る世界的な探偵L
実写映画版では原作と異なり、月とLの直接対決でLが勝利したものの、
月だけでなくLもキラ逮捕の為に命をかけてこの世を去りました。

しかし10年後新たに6冊のノートがこの世に現れる。
それを巡り、デスノート対策本部の三島、Lの後継者の竜崎、サイバーテロリスト紫宛
各勢力の3人がノートを奪い合うストーリーとなっています。

なお、映画の前日譚となるスピンオフドラマ、
デスノート NEW GENERATIONがhuluで配信中です。
3話でそれぞれの中心人物のバックストーリーが楽しめます。
また、先日テレビ放送された前作の前後編の総集編、逆襲の天才。
こちらもhuluで視聴できます。
こちらは正に総集編で、結構端折ってる上に新規カットがあります。
振り返る上では良いですが、総集編と割り切った方が無難です。

三島創(東出昌大)

デスノート対策本部のメンバー
とはいうもののデスノート所有者の再登場まで窓際部署だった。
夜神総一郎秘蔵っ子と言われ、キラ事件後に引き抜かれた。
デスノートオタクと呼ばれるほどに関連事件やのちに結びつく情報を記憶している。

彼は視聴者と同じ目線の為のキャラクターですね。
後述する2人が天才奇才に対してデスノート対策本部とはいえ一介の警察官。
デスノート初めてって人の為の立場なんでしょう。
キャラクター性からして月の父、夜神総一郎に近い気がする。

竜崎(池松壮亮)

Lの正統な後継者
の割にL以上に表に出て来る月ともLとも違う天才さんです。
デスノートに関する真実は知り尽くしていることで今回の事件に興味はなかったが
別の思惑で殺されたデスノート被害者の登場で所有者は複数いると見てデスノート対策本部に協力する。

こいつ、おそらくL Change the Worldの天才数学少年
Lにニアと名付けられる人物ですよね?
この映画でもニアが登場するとありますが声の出演として声優の阪口大輔になってる。
つまり、LみたいにPC画面での声ってことだよね多分
と思ったらニアは別でいるようです。前日譚ドラマで確認済。
尚、原作ではニアをLの第1後継者とし第2後継者だったメロも登場すると思われる。

紫宛優輝(管田将揮)

キラの信奉者で過去、家族を殺した殺人犯をキラに粛正してもらった過去を持つ
手口が分からず人を念じるように殺してきた手段から遠隔で相手を思い通りにできるサイバーテロリストとなった。
リュークのデスノートを所有しており、全てのノートの回収しキラの復活を望む

NEW GENERATIONでデスノート所有者は紫宛含め2人しか登場していませんが、
所有者の中ではキラの思想に最も近い人物ですね。
おそらく今後登場するにしてもそうでしょう。

弥海紗(戸田恵梨香)

第2のキラとして月に協力していた人物。
Lにデスノートを燃やされ所有権を失ったことで記憶も失っている。
現在はアイドルから女優に転身しているが警察の監視は続いている。

リアルに10年経った戸田恵梨香です。
SPECとかの顔芸見てるともうアイドルキャラも無理だね。

リューク(声:中村獅童)

最初に現世にデスノートをもたらし夜神月に与えた死神
面白いこととリンゴ以外に興味はなく、自分のノートを与えた所有者だとしても
全面的な協力はしない、基本的には傍観者。
今回もノートは紫宛に渡っている。

リュークのCGは10年前より進化しており、ディテールが細かくなってます。

L/竜崎(松山ケンイチ)

10年前、夜神月との直接対決で勝利したものの欺くためにデスノートに自身の名前を書いたことでのちに死亡する。デスノートによるタイムリミットまでの物語であるスピンオフ作品L Change the WorLdにて天才数学少年と出会い、彼にニアと名付けてワイミーズハウスに預けるところまで描かれている。
本作でも3分の出演とあり、おそらく回想での出演と思われる。

夜神月(藤原竜也)

キラと呼ばれるデスノートによる犯罪者の粛正者
Lとの直接対決で敗北し、最後はリュークに名前を書かれてこの世を去った。
事前情報では藤原竜也の出演が決定しており、復活という単語を使用。
デスノートのルールの改変はしない、ということからどんな復活なのか期待するところである。

他にもキラ対策本部時代からいる松田桃太もデスノート対策本部の部長となってます。
10年経つと人って偉くなってるもんだね。
新しい死神も登場するなど楽しみですね。

 

 

 

 

確かに頭脳戦なんてなかった。デスノートなんてなくても現実は恐ろしいんだぜ?

個人的に作品自体は妙に納得して見終えたんですけど。
書くまでに批判的意見を結構読んでしまったんですね。
だからって多数派に便乗するのも面白くないので肯定的な解釈が出来るよう話していきたいと思います。

とりあえず頭脳戦は確かになかった。

3人の中心人物がノートの奪い合い、というのもあながち間違いではないですが。
主にデスノート対策本部と竜崎組と紫宛組の対立で起こった事実がそのまま浮き彫りになり、設定(物理)で殴り合うような展開だったと振り返って思います。
とにかく紫宛のサイバーテロリストという設定が無双しているのは確かで、それを踏まえた行動を竜崎が返していたり、のちの三島の行動が後出しジャンケンに思わなくもない...。
また、死神の目や所有権ルールの多用が目立つけど目新しさはない、ある所有者が度々所有権を放棄してるのは面白かったけど。*16冊ルールが新しいルールだけど規模がでかくて通常の心理戦には役に立たないのが難しいですね。

逆に思うのはデスノートがなくても人は直接手を下さなくても人を制御できるし、命を思うままにすることが出来るということです。
まさにキラウイルスがそれ。

夜神月とLの構図にはなかった最後

よく見るとこの事件の展開は10年前の再現をしています。
謎の変死事件、Lの登場、第2のキラ、所有権の放棄による記憶消去、第3のキラ、それを利用してLを殺す、Lに成り代わる。
この流れに非常に似ているんですね。あまりいうとネタバレなので控えます。
ここにあったのは月もLも互いに疑いながら腹の探り合いをしている、だからこそ心理戦、頭脳戦が展開されたわけです。今回は誰がキラで誰がLなのか互いに分からない状況。
6冊のノートである意味がなかったように思えるけど、実際は2,3冊で良かったんだろうね、あえて複雑に見せているのだろう。いや、6冊ルールは別の意図で使われてましたね。むしろあまり活かせなかった?

あとはぼくが勘ぐり過ぎていただけかもしれませんが、
ミスリードがいくつか用意されていましたね。
終盤の実は...というどんでん返しはなんとなく分かってた気がしますが、七瀬が洩らす言葉にかなり勘ぐってしまった。
そもそも月やLを使う時点でこれだけじゃ終わらんやろ、とか勝手に思っていたので。

良くも悪くも始まりであるリューク

死神リュークは面白いことの為にノートを人間界に落としている。
今回の6冊のノートの思惑も彼には関係ない。
人間を理解した上で面白いを基準にしている彼にしてみれば純粋ですね。
気になるのは取引らしいやりとりがないと所有者に協力しない彼が終盤、所有者にしかメリットのない行動をしていた点ですね。
前作の後編で月はリュークに名前を書かれて死んだのに、それまで月はこんなことやってた!なんて言われてもさ。まぁ「面白い展開」を期待するリュークにとって断る理由はなさそうですが、果たして月はそんな行動をとるか。

頭脳戦や心理戦はテーマではなくコンセプト。
デスノート全体で踏襲だけと捉えておきましょう。
しかし、デスノートのルール*2だの人物のポリシーだのねじ曲げられるとどうなの。
デスノート自体もルールを定めたことで行動に縛りが発生し、嘘のルールで相手を縛る。それが頭脳戦であり、心理戦に繋がる。
あれ...結局そこに行き着いてしまいましたね。

ちなみに警察がデスノート対策出来てないじゃん、について
脚本的によりもうデスノート事件起こらないだろ、という日本警察の軽率が招いた世界だと思います。実際前身であったキラ対策本部はスピンオフで窓際部署でしたし、経験があるとは言え松田が長を務めていた。
メンバー全員が偽名に対して、松田は本名。実写映画版では最後まで本名で立ち向かうキラ対策本部メンバーゆえの意地らしいですが、漫画版Lに一蹴されますね。

ラストは好きでした

個人的にラストは好きです。
いうなればインセプションみたいな気分。
とはいえ、これは夜神月の願望なのかな、と思えたラスト。

クレジット最後まで観るとそっちかな。
制作的にもどっちともとれる最後にしたらしい。
そして流れを同じにしつつもこのラストを作りたかったが為の脚本なんでしょう。

死神が特定の人間に好意を持ち、その人間の寿命を延ばすためにデスノートを使用すると死神は死んでしまいます。
前作で死神のジェラスやレムが海砂の寿命を延ばすためにこれを行いました。
今回所有者を助けることで適用されたシーンは似たもの同士の人間と死神の友情を感じてホロっときた唯一のシーンですね。

でも、あの状況って既に死ぬ未来決まってたから自然に助けられるように誘導されるのでは?そうなると死神を殺したのって間接的にあいつになるんじゃ...寿命よりあとに死ぬようにデスノートって設定出来るのか?

リュークたち死神のCGは確かに進化してたし、
要所要所で俳優陣の光る演技が見れた。
振り返ってみると結局脚本なんだろうなぁ...。
6冊ルールは元々原作にもあったルールなので、もっと上手く活かしてくれれば良かったですね。物語の目的には叶ってるけど中身に活きてないよね。

実際のルールとか照らし合わせながら見ていくと
ツッコミ所多そうですね、別に悪い意味で言ってないよ。

 

 

*1:なお、原作のルールだと6回目までは所有権再取得の時にデスノートに関する記憶を取り戻せるが7回目はリセットされるというルールがある。

*2:ルール自体はねじ曲げていない