読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

健康が一番の指標のディストピア「ハーモニー」を紹介します。

f:id:KamikiYuki:20160420022439j:plain

カミキユキ(@KamikiYuki)です。
すっかり忘れ去られていた伊藤計劃アニメ映画作品をご紹介。
最近マーベルの紹介が多かったので色々ご紹介したいところですね。

記事も習慣だけどジョギングも習慣づけているので仕事のあとが忙しいです。

関連記事

 

 

 

“大災禍”という地球規模の混乱からようやく抜け出し、その反省から世界中が極度の健康志向と平和を目指す超高度医療社会に転向。ぬるま湯につかったような社会に反抗する少女ミァハは、まやかしの世界に反旗を翻すチャンスを狙っていた。ある日、彼女は自身のカリスマ性に魅了されて集まった少女2人と共に自殺を図る。

- シネマトゥデイ -

伊藤計劃作品のアニメ映画化2本目

正確には「虐殺器官」に続いて3本目になる予定でしたが
虐殺器官の上映延期により繰り上げてます。
また世界観としては虐殺器官の続編にあたります。
世界観が共通なだけで前作を知ってないと分からない内容ではないです。

大災禍により変わった世界

ハーモニーの世界は「健康」が世界で一番の指標になっている近未来。
成人すると常に健康状態をモニターされていて
食事の栄養バランスなどもリアルタイムで説明されます。
これのおかげで健康状態が維持される理想の世界とされています。
しかし裏を返せば常にモニターされている=監視されていると同義で
一部で批判的な意見がありました。
そして成人に近づく子ども達が自殺していく事件が発生しています。
主人公の霧慧トァン御冷ミァハ零下堂キアンも同じように自殺を図りますが、ミァハだけ死に他は未遂で終わってしまいます。

f:id:KamikiYuki:20160420023141p:plain

それから時が経ち、螺旋監察官という政府のエリートとなったトァンの前に
死んだはずのミァハがその社会を壊すべくテロを蜂起。
トァンミァハの真意を知るべく調査していきます。
タイトルにあるハーモニーとは何か、ミァハの目的はなんなのか、社会の行く末は...
健康が第一の理想郷と謳われるディストピアの物語です。

f:id:KamikiYuki:20160420023153p:plain

この作品は原作と異なる部分はラストシーンのかけあい
百合っぽい描写が追加されている点。
ちなみにラストシーンのかけあいは原作ファンの中では
賛否両論の声があがっているようです。

f:id:KamikiYuki:20160420023210p:plain

ミァハのカリスマ性が声で再現される

賛否両論はあるものの、物語の大きな役割を持つ御冷ミァハはカリスマ性が高く、
少女二人が心酔し、共に自殺を図ろうとした少女。
そんな浮世離れしたような妖艶さを声優上田麗奈が演じています。
この一点は多くのファンが評価しています。

ぼくらの未来と非現実感

f:id:KamikiYuki:20160420023540p:plain

本作の特徴はあるかもしれない近未来と非現実感を漂わせるファクターたち。
健康基準の未来にモニターされる身体、
リアルタイムでカロリー計算や心拍数などの身体状態からのナビゲートを行うデバイス。それを拒む人々。
これらは一つの理想としてありえる未来です。
モニターされている状況を良しとするかは分からないけども。

それに対して
ビビットな色彩の街並み、
聞き慣れない人名、
物語の要所要所に登場するマークアップ言語。
これらはぼくたちが認識している世界とは違う...と思わせる要素。

このありえるものとありえないものの創造物が織りなす伊藤計劃ワールド。
ぼくたちの住む世界とは似て非なることを潜在的に伝えています。
映像化により、それが直接的にぼくらの感覚に伝わります。

エンディングを迎えてぼくらは取り残された

伊藤計劃の作品はどれも不思議な感覚で終わるのが特徴。
といいつつ原作読んでいないので共通と自信満々に言えない。
少なくとも屍者の帝国はそうでした。

このハーモニーも同様にみなさん思うところはあるでしょう。
ぼくは取り残された感。

伊藤計劃は病床にふせっていた

このハーモニーの原作を書いていた当時、
伊藤計劃氏はすでに病床にふせっていました。
自身が健康を損なう状態で、健康が指標のディストピアを描くとは
どのような心境だったのでしょうか。

コミックスも展開中

伊藤計劃作品のコミックス連載展開しています。
ついでに他の作品もご紹介しますね。