賛否両論なのは分かる!突っ込みどころも分かる!それでもイイ!!「シン・ゴジラ(2D)」を観てきました【感想・レビュー】

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カミキユキ(@KamikiYuki)です。 
とうとう来てしまったこの時が...
とにかく是が非でも観るのだ。

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東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが……。

- シネマトゥデイ -

新世紀エヴァンゲリオン庵野秀明監督がメガホンをとった日本製ゴジラ。
庵野監督といえばふしぎの海のナディアも監督していますね。
いや、もう知らない世代いるやろな。
新劇場版の続編を延期してでも撮りたかった作品がどんなものか楽しみです。
ちなみに庵野監督はアニメーションのみならず、
特撮映画も製作しています、ぼくは観てない。
エヴァもぼくは新劇場版とマンガ版しか知らないのでそっちでいうとライトな方です。

ゴジラとは?

今の中高生ってゴジラって知らないですよね。
おそらく特撮というジャンルに触れる機会が少ないんじゃないでしょうか。
まぁ、戦隊ものや仮面ライダーはあるけどさ。

ゴジラは1954年に製作された巨大怪獣が日本に攻めてくるお話。
ゴジラはアメリカの水爆実験によって生まれたとあり、
戦後まもなくゆえに反水爆反原爆をうたった作品だったのです。
その後も対怪獣ものとして多くのゴジラ作品が製作されました。
1984年に一度世界観を一新。
1作目のゴジラが30年ぶりに現れたという設定でリブート。
更に2000年代にミレニアムシリーズとしてまた世界観が異なります。
ちなみにぼくは1度リブートされたVSシリーズ世代
もちろん昭和ゴジラも小学生ながら全部観ました。

以下、ゴジラ熱のあまり結構書いてしまったので別記事でまとめました。
おまけに4DX版の鑑賞もしましたのでご参考に。

とにかく過去のゴジラは街を破壊する怪獣であるけども、
対怪獣の時はその脅威を取り除いてくるヒーロー的な、
子どもながら応援したくなる愛嬌のあるキャラクターでありました。

ちなみに過去ゴジラの興行収入などの分析から
シン・ゴジラは復活となるのか語られた記事があるのでご参考に

ちょっと、キャスト大杉

GODZILLA[2014]から日本でまたゴジラを作ろう、となり庵野監督が抜擢。
1作目の水爆実験の否定
そして1984年の冷戦時代に日本に怪獣が攻めてきたら...
今回はゴジラを一つの災害として日本がどうするのかというテーマと思われます。
今までのゴジラと違い、過去最大のサイズで黒く、
皮膚が剥がれて部分的に赤く煌々としているなんとも恐ろしい姿をしています。
メインキャストは政府関係者として長谷川博巳、竹野内豊、石原さとみ
他、メインキャストの劣らない多くの豪華俳優陣
長谷川博巳は個人的にすごく好きな俳優さんで凡人から狂人まで幅広く演じられます。
狂人が特に好きで、MOZUシリーズの東とか。
進撃の巨人もそれっぽいっちゃそれっぽい。

中には「え、こんな人も?」というキャストまでいます。
マフィア梶田なんてゲームフリークな人間しか知らないでしょ、
この人ゲームライターだよ?
存在感だけは半端ないのですぐ見つかるはず。
どんな人物か確認した人はもう一度観て欲しい。
ちなみにぼくは見つけた瞬間笑ってしまった。

これはエヴァだ!?画作りと演出にこだわったカメラワーク

あのね、どっちも知ってる人だとクスクスくる要素ばかりなんですよ。
とりあえず演出や書体選びはいかにも...
書体は従来のシリーズからもこんな感じかなーと。
カメラワークはいつもそこまで意識しないのに笑えるくらい気になるんです。

音楽はエヴァンゲリオンシリーズを手がけていた鷲巣詩郎なので、まぁ。

でもさ、あの曲はかかりすぎだよ!
それ以外にあの曲*1とかあの曲*2とかかかってきた時はマジ嬉しかったんですよ。
個人的にエヴァらしさというより庵野監督らしさ

あとらしさ、といえば早口な専門用語のオンパレード
あまり理解出来なかったです。
とりあえず法の解釈でなかなか前に進まないんだな、とか
とにかくもう一度見に来いよ!という商売上手な作品ですね。

新たなゴジラ

そしてあの禍々しいゴジラですが
基本的に初代ゴジラを元に作っているようですけど
今までのゴジラってどこか愛嬌がありました。
でも、今回は恐怖の象徴ですね。
終始無機質な存在なのでそれが引き立てていますね。

倒壊後の街や原子力発電所など3.11を意識しているのは確かで
いかにもゴジラを災害として描いています。
地震や台風などはある種生き物のように言いますけど
まさに人が対処できない災害を目に見える神の化身にしている。

何より新たなゴジラの攻撃はヤバいでしょ。
そりゃ従来のファンが文句いっても...いや大丈夫だ!
昔のゴジラは「シェーーーッ!」もすれば空も飛んだんだ、文句言うな。
俺の知ってるゴジラじゃない、とセリフだけは止めた方がいいよ

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それに対処する為に政府の要人が議論していますが、
想定外過ぎて政治家使えないな、と思わせる感じ。
それでも大杉蓮が演じる総理大臣など国民を第一に考える姿はカッコ良かった。
あのシーンまでいっちゃうと政治家キレイに世代交代しろよ
みたいな印象を受けちゃうけど、そこまでメッセージ性ないよね?

庵野監督が描いたこれは人間讃歌!

庵野秀明監督が描く作品って大抵人類滅亡の危機なんですよ。
新世紀エヴァンゲリオンに関しては映像作品は大抵世界が消滅してたり
絶望的状況で謎エンディングだったり
そもそも人類補完計画なんてものをするくらいなので
もう人間嫌いなんじゃないの!?って感じなんですね。

そんな庵野監督がこれはまさに人間讃歌なんて作品を作りました。
これを描けるのは日本のお国柄だからじゃないのってくらい。
アメリカの立場もお国柄みたいな印象になってしまう。

知るところのレビューを読む限りではなかったんですけど
泣いた、っていうんだから何に泣くんだよ!
と思ったらぼくも泣いてました。

この映画はシミュレーションというけど、確かにそうなんですよね。
得体の知れない怪獣が攻めてきたってのに、落ち着くと平然する日本人。
前代未聞なことをしたら落ち着いたら責任追及して進退問題な日本人。
責任転嫁と危機感のなさまで日本人をシミュレートしてる。
だけじゃなくて3.11の時の人間の強さもシミュレートしてる。
表面的に言うと浅いと思うけど
チームワークでなんとかしようぜ!みたいなテーマがあるのね。
こんな終わりを迎えられたらエヴァみたいに鬱にはならんだろう。
新劇場版だけ振り返っても、庵野監督はこの作品で救われているような気がする。

ちなみに4Dの上映も行っているが、必要あるかな。
元々4Dで観る予定だったので今度は4Dに観に行こうと思います。

 

なお、現在ゴジラシリーズはhuluにて全作品公開中ですので
気になる方はご覧になってください。

なお、ご紹介しているのは2016年7月現在のものです。
現在配信中止している場合もありますので、Hulu公式HPをご確認ください。

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*1:自衛隊

*2:代表曲