原作のアフターストーリー「劇場版 遊戯王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」を観てきました【感想・レビュー】
カミキユキ(@KamikiYuki)です。
ちょっと今更なレビューですがせっかく鑑賞してきましたので
書いていきたいと思います。
劇場版 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONSを鑑賞してきましたのでご紹介します。
このタイトル☆がつかないと検索に引っかからない件。
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千年パズルを完成させた武藤遊戯は“闇遊戯”というもう一人の人格を呼び覚ます。決闘者(デュエリスト)の頂点に立つ海馬瀬人やほかの仲間たちと死闘を繰り広げ、さらには闇遊戯との闘いの後、遊戯と闇遊戯は決別した。ある日、普段通りの生活を取り戻したかに思えた遊戯たちの前に、謎の少年“藍神”が出現する。そして世界中で失踪事件が発生し、そんな状況で海馬は……。
- シネマトゥデイ -
実はせかねこの前日に観ていました。
さすがにBRABRAと同日なので書く余裕なかったぜよ
初代遊戯王の正当な続編
本作は武藤遊戯が主人公の初代遊戯王のその後を描く正当な続編。
マジック&ウィザーズ(デュエルモンスターズ)をはじめとして
様々なカードゲームやボードゲームなどを題材に
武藤遊戯ともう一人の人格、闇遊戯の戦い。
そしてエジプトの不思議な力を秘めた千年アイテムを巡る物語。
ラストで千年パズルから解き放たれ遊戯を器にしていたファラオの王は
記憶を旅して自身の名前を取り戻し、器である遊戯と決闘。
遊戯が勝利することで冥界へと旅立っていきました。
こうして三千年にわたるファラオの王の旅は終わり、
遊戯にとっては新たな始まりを迎えたのです。
しかし勝ち逃げされた海馬瀬人は再戦を果たすべく
エジプトの遺跡に沈んだ千年パズルの復元に乗り出します。
また、遊戯たちはいつからかクラスにいる謎の少年、藍神と
関わりを持つようになります。
その頃、世界各地で謎の失踪事件が起こっており...
原作者の高橋和希が製作総指揮・脚本など手がけており
最近のジャンプ映画の外れない戦略が取られています。
また、遊戯役の風間俊介もジャニーズ出身ながらデュエルモンスターズからずっと遊戯役を演じてきました。初代アニメは緒方恵美でしたね。
新たなデュエルディスク、次元領域決闘
毎シリーズ新しいものを取り入れてきた遊戯王。
初代遊戯王の延長線上にあるので
海馬コーポレーションが新たなデュエルディスクを開発していました。
デュエルディスクとはメタ的表現でいうと、スタンディングでカードバトルが出来てプレイヤーのアクションも見せる、クリーチャーはいかにも戦っているように投影出来るなど、カードゲームという地味な描写をカッコ良く見せる為に考え出されたアイデアです。
今後これを利用して各シリーズに登場していました。
今回は個人がカードを持つ必要はなく、
クラウド化されたカードデータを元にデッキを構築出来るシステム。
少し前に出てきたクラウドという概念を取り入れ、
更にはVRゲームとして昇華させています。
そして新たな決闘、次元領域決闘。
こちらは超常設定を取り入れた新しい決闘ルール。
新たな勢力によって持ち出されたルールで、異次元に移動した際に適用されます。
カードのステータスは変わりありませんが、それを上限にプレイヤーの精神力次第でステータスが変化するという特性を持っています。また、コスト関係なく召喚できます。
今回のテーマは個人の意思が生み出す争い
本作は明確な悪が存在しません。
ネタバレなので伏せますが、ラスボスはやっぱりお前か、という感じではあります。
しかし、そこに行き着くまでは遊戯、海馬、藍神、
みな自分の正義やエゴなど意志だけで成り立った行動。
海馬はファラオとの再戦、藍神は復讐とファラオの再臨の阻止。
遊戯にいたってはもう一人の自分と会いたい、
旅だったから呼び戻してはいけない、という葛藤。
千年パズルが再び揃う時...どうなるのか。
原作とは違う人知を超えた設定を取り入れた本作は更なる考察に尽きません。
物語の大筋的に納得のいくラストでした。
というのは冥界に旅立ったファラオの王である闇遊戯をどう扱うかが
本作のポイントだったと思います。
ファンとしては登場させたいけれども、せっかく旅立ったのに...
と表遊戯の葛藤と一緒なんですね。
そんな二つの葛藤を叶えるようにまとまった答えだと思います。
人によってははぐらかされた、と思うかもしれませんが。
これが遊戯王節と言わんばかりのネタの数々
忘れてはならないのが海馬のツッコまざるを得ないネタの数々。
カッコいいことしてると思えばムダなことをいくつもやっていたり、
最高峰の決闘者で社長だから許されているようなシーンがいくつもあります。
原作でも武藤双六の青眼の白龍(ブルー・アイズ・ホワイト・ドラゴン)を破ったシーンではそんな残酷なシーンでも観客は喜んでいました。
まだインセクト羽賀が封印されしエクゾディアを破ったシーンの方が正常に見える。
そんな彼は今回もお前だから許せるシーンや
お前天才なのにそれやる必要あったの?とツッコミたくなるシーンの数々。
しかし海馬役の津田健次郎は非常に楽しそうに演じられてました。
にじみ出てる。
ワンシーンだけだけど城之内の顔芸とか。
一つの映画という娯楽の完成形
以上のように映画に取り入れられた超常的設定の考察だけでなく
そんなネタや発見を見つける為に観るのも良いかな、と。
さすが週間で特典カード変えるだけじゃないですね、再発見という口実もある。
映画を観るだけじゃないエンタメと戦略が散りばめられた一つの完成形ですね。
実は原作は最後の王の記憶編の途中で止まってたんですよね。
ということで鑑賞前日に予習しました。
文庫版って色んな考察入ってて面白いです。