原作エピソード詰め放題「3月のライオン 前編」を観てきました【感想・レビュー】
カミキユキ(@KamikiYuki)です。
待ってました、神木くんが主演ならばはずれないだろ!
関連記事
幼少期に交通事故で両親と妹を亡くした17歳のプロ棋士、桐山零(神木隆之介)。父の友人である棋士・幸田柾近(豊川悦司)に引き取られるが、そこから離れざるを得なくなってしまう。以来、東京の下町で一人暮らしをする彼だったが、川向こうに暮らす川本家の3姉妹のもとで一緒に食事をするように。彼女たちとの触れ合いを支えにする桐山だったが……。
- シネマトゥデイ -
羽海野チカ原作の将棋マンガを実写映画化。
現在NHKでTVアニメも放送されています。
NHKでやってるアニメなのでまず外れない。
そして実写映画化。
あれ?この流れどこかで観たような...
こっちは映画は思い返せば、最後のオリジナル展開どうだったの?
という感じですね...。
アニメは上手くまとめたな、と思います。
で、話を元に戻すと羽海野チカは
片思いばかりの少女マンガ、ハチミツとクローバーで有名ですね。
僕はスピッツの大ファンであった為、アニメ化で劇中挿入歌にスピッツの楽曲が多用されると聞いて興味を持ってアニメを見始めた口です。
実際アニメでは1話に1曲は流れていたと思います。
なお、実写映画化もされており個人的には及第点。
石田ゆり子さんのキャスティングはバッチリでした。
同作は少女マンガながら男性の支持も大きかった作品です。
3月のライオンはヤングアニマルで連載されているので一応青年マンガかな。
14歳でプロ棋士になった主人公桐山零の厳しい人生と
それを支えてくれる人々との心温まる作品になっています。
監督は大友哲史。
直近でいうとミュージアムですね。
原作未読でしたがなかなか良い映画でした。
他、るろうに剣心3部作やプラチナデータ、
評価が低いところだと秘密 THE TOP SECRETなど
マンガを原作とする実写映画化で多くの成功作を出している人。
観たところだとるろうに剣心は1作目がうまくまとまっていて良かったことから続編が作られたと思いますが、京都大火編の終盤はあの影武者とか十本刀とかどうなの思いつつ完結編である伝説の最期編の最終決戦はまぁ良かったんじゃないでしょうか。
そして主人公桐山零を演じるのは神木隆之介。
マンガ・アニメ系で関わると当たる(ような気がする)神木隆之介くんが演じるとなると外れるわけないやろ!とばかりに興奮しています。
実際君の名は。は当たりましたしね。
元々マンガやアニメが好きな人なので楽しみにしています。
おそらく僕もファンになったのはSPECのニノマエを演じてからかな?
あの純粋な悪役が神木くんの新境地だった。
次に注目なのがのちに零が所属する研究会の島田開八段
原作者が元々モデルとして描いた佐々木蔵之介をキャスティングするとかすごいな。
気になるのが名人 宗谷冬司を演じるのが加瀬亮。どうしても原作の歳を取らない美少年的キャラクターを期待したいところだが、なんとなくリアルにいたらこんな感じなんだろうと個人的に落ち着いた。
他、(おそらく原作ファンはヒロインと疑わなかった)幸田香子は有村架純、お世話になる川本三姉妹はあかりを倉科カナ、ひなたを清原果耶、モモを新津ちせ。川本相米二に前田吟、二階堂晴信は染谷将太、林田高志に高橋一生、幸田柾近に豊川悦司、後藤正宗に伊藤秀明、三角龍雪に中村倫也、松本一砂に尾上寛之、山崎順慶に奥野瑛太などキャラクター的にもキャスト的にも紹介したいが名前だけあげさせてもらう。
なお、モモ役の新津ちせは新海誠監督の娘さんだそうだ。
面白いのは神木隆之介、有村架純、染谷将太あたりってほぼ同年代なんだな...。
前編後編と二部作になった本作だが、原作が続いている以上、
それぞれどんな話を盛り込むのか、どうオチをつけるのか気になるところ。
多分前編はそこまで原作から外しはしないんだろうなぁ...
では感想にいってみましょう!
まぎれもなくそこには桐山零がいた!
まさに神木隆之介くんは桐山零だった。
彼の佇まいや受け答えなんか原作で読んでいた桐山零だった。
将棋を指しているシーンなんて他人からしたら結構ロボットみたいな印象を受ける感じが序盤はあるんですけど、そこもしっかり出てて、対戦相手の度に感情の出し方とか反応にらしさを感じていいですね。
他のキャストも棋士のみなさんの盤上でもがく様は表情から読み取れるほどの演技を観られました。島田開役の佐々木蔵之介の胃痛持ちの苦しさが出てる、ほんと。
加瀬亮も佇まいは宗谷名人そのもの、数少ないセリフも良い感じでした。
名前が登場していない棋士も原作を読んでいると、あの人かな?とか思える人がチラホラいて面白いです。まぁあの貧乏揺すりの蜂谷さんはしっかり特徴出してましたけど。
あと三角龍雪、パンフではスミスと呼ばれていると紹介されながら多分本編で一度だって呼ばれていない気がする。一砂さんが地味。
川本3姉妹はあかりさんの倉科カナが一際目立っており、
細いのが気になったけどお姉さんなんだな、というのは感じられた。
ひなたちゃんはなんだか印象薄いぞ。
モモちゃんもなんだかんだ印象に残ってるけど...
あ、出番少ないからだ!
要点になったシーンパレードと気になるとこだらけ。
ごめんなさい
僕結構思い出補正が強くて悪くいいたくないんですけど
特に羽海野チカ作品は少女マンガテイスト特有のモノローグとかそうじゃなくても印象に強いセリフのオンパレードなんですよ。
映像観てると、
「ここであのセリフいうのか?」
とか思っちゃうわけですよ。
「あ、言わないのか...」
とかね。
つまりはターニングポイントのシーンを詰め込んだ作品でした。
毎話毎話泣けるエピソードがあるはずなのに泣けないのはなぜ、もある。
もう一つが詰め込むあまり色々気になってくる...。
まず美咲ママ突然出て来て驚く。
川本姉妹と知り合って間もなく川本家に当たり前のようにいる美咲ママ。もちろんおばなのでいても普通なんだけど何も紹介もなく出て来て当たり前に食卓にいる。
次にやたら後藤さんに当たる。
多分香子さんをヒロインに据えようとしているのだろう、その為にダシに使い過ぎではないか。後藤さん確かに状況的に不倫だけどホントに嫌な奴に成り下がっている。
ていうか桐山の主観で嫌なキャラにしているのかな?
山崎順慶も同様あんなに...ていうかキャラ変わってない?
とにかく登場人物を掘り下げないところを記憶で補完してる気分がしているのでちゃんと良かったなぁと言えない自分がいる、うん。
当然ながらモノローグはほぼ省いたのは当然のことながら
映画的な見せ方とか演出面で見せられたらもっと評価は違ったのかもしれない。とりあえず島田さんの心の声はダメだ、うん。
総括と後編への...
と、色々言ったんだけど少なくとも原作ファンと神木くんファンは楽しめる内容になっていると思います。個人的にはここ最近注目しているキャスト陣が多く出ていたので楽しめました。
ちゃんと原作通りに忠実で、余計なところはちゃんと省いていると記憶しています。特に棋士の対戦て何局もすることあるのに全て1局で終わっていたり、括れるエピソードはまとめていたし。
改めて思うと映画の方は各々のエピソードよりは「家族」をキーワードとした登場人物達のエピソードが掘り下げられている気がします。桐山家の葬式長かったもんな...。他の登場人物の話題も家族関係で桐山とリンクさせようとしている感じを受けたので。
で、後編ですが予告から
「ああ、妻子捨男(仮)出るんだな」
と思いつつ、後藤との確執や香子との関係が出てくる感じなので...と思ったらオチ分かって来たぞ...そうかこれで3月のライオンは終わらせるのか。
ひなたちゃんのイジメエピソードも出てくるのか。
妻子捨男回は単行本でいうと一番モヤモヤした引きで終わったエピソードにも関わらず盛り上がったエピソードなので楽しみ。ここもなんとなく改変な気がする。
そう思うと映画版はとにかく桐山に明確な敵を作っている感じが否めない。
こう見るとまた随分も盛り込んではいないか、と既に思っています。
満足度に関しては改めて書こうと思います。
あとひなたちゃんの破壊力抜群だったボブは拝めますかね。